今回はNZXTの簡易水冷CPUクーラーX63をレビューします。冷却性能が高く、デザインも良い、おススメのCPUクーラーだと思います。
X63のスペック
ファン | 140mmファン×2 |
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ファン回転数 | 500~1,800±300RPM |
ファンノイズ | 21-38dBA |
ラジエーターサイズ | W315×H143×D30mm |
対応ソケット Intel | LGA 1200、1151、1150、1155、1156、1366、2011、2011-3、2066 |
対応ソケット AMD | AM4、TR4 |
ポンプ回転数 | 800~2,800±300 RPM |
X63の取り付け方
まず、バックプレートを取り付けます。CPUソケットの金属が隠れないように向きに注意しましょう。
スタンドオフというねじをマザーボードの表側からバックプレートの穴に取り付けます。
次にラジエーターにファンを取り付けます。ファンを取り付ける位置はラジエーターのどちらの面でも大丈夫です。
その後ラジエーターをケースに取り付けます。
中からみるとこんな感じ。
ラジエーターの取り付けが終わったらヘッドをCPUに取り付けましょう。LGA1200の場合、内側につければ大丈夫です。
最後にヘッドの線をCPU_FAN、USB2.0、SATAにつなげばOKです。けっこう簡単にできました。
X63の冷却性能
Corei9 10850Kで検証しました。検証環境は下にまとめます。
パーツ | 名称 |
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CPU | Core i9 10850K |
GPU | msi RTX 3080 VENTUS 3X 10G OC |
マザーボード | Asrock Z490 Phantom Gaming 4/2.5G |
メモリ | G.Skill F4-3600C19D-32GSXWB 16GB×2 |
m.2 SSD | WD Blue SN550 NVMe WDS100T2B0C 1TB |
電源 | Toughpower Grand RGB 850W Gold |
PCケース | NZXT H710 CA-H710B-B1 |
CPUは、マザーボードでPL1:125W、PL2:250W、Tau56sに設定しています。
ベンチマークソフトはCinebenchR23です。
最高温度は88℃でした。
私がこれまで10850Kに試したCPUクーラーは忍者五とアサシンⅢなのですが、最高温度はそれぞれ90℃、91℃だったのでちょっと下回っていますね。
忍者五
アサシンⅢ
X63
上の空冷2つは一気に80℃台まで上がってその後もじわじわ温度が上がり続けて最高温度に到達しています。
一方X63は、80℃台に上がってからは横ばいです。わかりづらいですが、温度は82-84℃あたりをうろつく感じです。その中で瞬間的に88℃くらいまで行った感じですね。
こうみてみるとやはり冷却性能は簡易水冷だけあってX63の方が上のような気がします。
実際に、tauを56sから128sまで引き上げるとちゃんとPL2を維持したままベンチマークを回すことができました。
X63の静音性能
X63は140mmのファンを2基搭載しています。
アサシンⅢも140mmのファン2基ですが、比べると私はX63の方が静かだと感じました。
計測した時の回転数はX63が1500rpmくらい、アサシンⅢが1200rpmくらいでしたが、X63の方が落ち着いた音が出ている感じです。
アサシンⅢを使っているときはゲームしててもファンが気になっていましたが、X63ではそんなに気にならないレベルに落ち着きました。
たまにファン以外の音が気になることも
使用してから2ヶ月くらいが経ちました。使用感はこれまで書いたところと変わりありません。
一つ気づいたのがたまにポンプの駆動音というか「ヴ~~ン」という低い音が出ることがあります。
エアコンなど他に音が出ていればそこまで気にならないですが、他に音がない環境で使う場合には少し注意したほうがいいと思います。
まとめ:X63は買いなのか?
まず、X63に限らず簡易水冷は値段が高めです。忍者五なら6,000円くらいで買えますが、こちらは2万円くらいします。
動画編集などでCPUをフル稼働させるような使い方でなければ、空冷でも十分冷えますし、単純に冷えればいいという人は空冷の方がコスパがいいと思います。
X63は、冷却性能と静音性能+デザイン性を重視したい人にはぴったりだと思います。
簡易水冷と張り合える空冷は大型になるので存在感がありますし、冷却性能とデザインを両立させている製品が少ないです。ケースも選びますしね。
冷却性能が高く、小さめのケースで見た目重視のPCを組みたい人にはかなりおススメできるCPUクーラーですね。